2025/02/12 13:38

江戸切子を選ぶ場合、何を基準に選ぶとよいのでしょう。
江戸切子の選び方のポイントをご紹介します。

もちろん、ほしい一品があれば、それを選ぶのが、良いと思います。

その他の場合は、

<<<<< 色で選ぶ >>>>>
大きく分けて、透明な「透きガラス(すきガラス)」と、色のついた「色被せガラス(いろきせガラス)」の2種類があります。

●透きガラス
ガラス生地に施された江戸切子のカットが、眺める角度や光の当たり方で輝きを放つのは、色被せガラスと同じ。
これに加え、透きガラスのグラスやうつわの場合、中に入れるものの色がそのまま楽しめます。
また、どのような空間やライフスタイルにもなじみやすい、モダンな作品が多いのも特徴です。

●色被せガラス
透明なガラス生地に、色付きのガラスを重ねてつくられたガラス生地に、
江戸切子の職人が伝統文様などを刻み、独特のきらめきを生み出します。
金赤(赤)、瑠璃(青)、黒、緑、黄色など、様々なカラーバリエーションがあります。

グラスやぐい呑などの定番アイテムの場合、金赤を女性用に、瑠璃を男性用にと、ペアで選ぶ方も多いです。

<<<<< 用途で選ぶ >>>>>
江戸切子は、グラス、ぐい呑、タンブラーなどのほかに、うつわ、花器、箸置き、アクセサリーなど、実に様々な作品があります。
また、飲食や身に付ける以外に、オブジェとして飾ったり、集めてコレクションする方も多いです。

生活でどのように江戸切子を愛でたいか、想像してみるといいかもしれません。

●飲む
オーソドックスな用途ですが、
特別な飲み物はもちろん、普段の飲み物を味わうひとときや、おもてなしの席に良く映えます。
江戸切子のグラスは、職人によるカットの美しさと、手のひらに感じるどっしりとした重みなどもあり、
いつもの飲み物を、より一層豊かなものにしてくれます。
入れ物が変わるだけでこれほど違うのかと、びっくりすること請け合いです。

ですので、江戸切子の作品を使ってみたい場合は、まずグラスを選んでみてはいかがでしょう。

グラスと言っても、いろいろな形があります。普段、どのような飲み物をよく飲むか。
また、江戸切子で飲みたいものは、どのような飲み物かを想像して、最初の一つを決めるのはいかがでしょう。

ウイスキー、ラム、スコッチ、焼酎、泡盛などオン・ザ・ロックで楽しむお酒は「ロックグラス」。
ビール、冷たいお茶やソフトドリンクなら「タンブラー」。
日本酒の場合は、「ぐい呑」がやはりおすすめです。

●飾る
大きさは問わず、棚の上にそっと置くだけでも切子はきれいで、部屋の雰囲気を変えてしまいます。

特にサイズの大きなものの場合、部屋の印象を決めてしまうほどです。
大きな作品は、カットするのに高い技術と体力、時間が必要なため、値は張りますが、
一期一会に値するものに出会ったのなら一生ものとして大事にするだけの価値があります。

<<<<< 素材で選ぶ >>>>>
ガラス製品である江戸切子には「クリスタルガラス」と「ソーダガラス」という、2種のガラス生地があります。


●クリスタルガラス
ソーダガラスに酸化鉛などの添加剤を混ぜて溶解温度を下げ、形を作りやすくしたガラスです。
光の屈折率が高く、透き通るような透明感があり、酸化鉛の含有量が多いほど透明度や屈折率が高まります。
ソーダガラスに比べると光沢があります。氷があたったりすると金属のような澄んだ音がします。
重厚感のある重みも特徴のひとつですが、キズがつきやすいので取扱に注意が必要です。
ガラスの中でも最高級とされているガラス原料のため、値段も高めになります。

●ソーダガラス
軽くて丈夫という特徴があり、窓ガラスや食器などに多く用いられる一般的なガラスです。
原料に炭酸ナトリウムが使用されていることから「ソーダ」という名前がつけられています。
ケイ砂、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウムを混ぜて融解することでつくられます。


#工芸品
#江戸切子