2025/02/04 14:43
切子の素材には、
透きガラスと色被せガラスという分け方と
ソーダガラスとクリスタルガラスという分け方があります。
・透きガラス
鉛ガラスとも呼ばれ、無色透明なガラスです
酸化鉛を24%以上含むガラスを指し、クリスタルガラスとも呼ばれます
屈折率が高く、輝きがあるため、高級食器や装飾品に用いられます
・色被せガラス
外側に色付きガラス、内側に透明なガラスの二重構造です
江戸切子では、色付きガラスを型の中に吹き込み、上部を切り取った後に透明なガラスを吹き込んで作られます
・ソーダガラス
ケイ砂、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウムを混ぜて融解することでつくられます。
軽くて丈夫という特徴があり、窓ガラスや食器などに多く用いられる一般的なガラスです。
・クリスタルガラス
ソーダガラスに酸化鉛などの添加剤を混ぜて溶解温度を下げ、形を作りやすくしたガラスです。
屈折率が高く、透き通るような透明感があり、酸化鉛の含有量が多いほど透明度や屈折率が高まります
重厚感のある重みも特徴のひとつですが、キズがつきやすいので取扱に注意が必要です。
ガラスの中でも最高級とされているガラス原料のため、値段も高めになります。
クリスタルガラスは透明度を高めるために、酸化鉛を混ぜて製造するため、重く、軟らかい性質があります。
ソーダガラスはソーダ灰や石灰、珪酸を原料とするソーダガラスと呼ばれる一般的なガラス素材を使っています。
鉛を含まないためクリスタルガラスより軽く、硬い性質があります。
同じ江戸切子なのに、価格の差はなぜでるのでしょう。一番は施された模様に関係があります。
やはり安いものは、比較的良く目にする模様で、あまり複雑な模様にはなっていないことが多いようです。
花の模様などは、比較的安価な価格で販売されていることがあります。
一方高いものになると、非常に複雑で入り組んだ模様の物が多くなります。
本当に高級な物になると、素人でも「この商品は高いんだろうな」と感じるくらい高級感に溢れています。
また、素材にも大きく影響されます。クリスタルガラスを使用した物は、ソーダガラスのものよりも比較的高い金額になっています。
輝き透明感の点からクリスタルガラスがより高級とされてはいるのですが、
ソーダガラスはクリスタルガラスと比べると硬くて丈夫なのが特長で、
価格のわりには耐久性に優れているので普段使いには最適とされています。
どこでもよしやでは、普段使いができる比較的安価な切子を中心に取り揃えています。
江戸切子には色々な形の商品があります。そのほとんどの商品でも、一万円前後を考えておけば購入することができます。
ペアで販売されている商品でも、一万円台で数多くの物がありますので、お土産品や贈り物としても購入できる範囲ではないでしょうか?
江戸切子をただのガラス細工と考えてしまうと高く感じてしまうかもしれません。
しかし、江戸切子は何年もかけて修行をして素晴らしい技術を持った職人が、一つ一つ手作りをしている工芸品です。
機械では絶対に再現できない精密さや温かみのある品ですので、そう考えればこの価格帯も納得です。
興味のある方は、まずは安価な物から購入してみて、その良さを実感していただくのも良いのではないでしょうか。
江戸切子を知り残していくために、まずは手に取ってみることからはじめましょう。
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