2026/03/07 23:27
信楽焼のつくり方は、伝統的な陶芸の工程をしっかり踏みながらも、信楽特有の土や焼成方法が大きな特徴になっています。
工程ごとに「なぜそうするのか」まで含めて整理してみました。
1. 土づくり(信楽の荒土を活かす)
信楽焼の魅力は、粒子の大きい長石が混じった信楽の土にあります。
焼くと長石が溶けて白い斑点(石はぜ)になり、素朴で温かい表情が生まれます。
・土を乾燥 → 粉砕
・水簸(すいひ)して不純物を取り除く
・練り上げて空気を抜き、均質にする(菊練り)
※信楽の土は可塑性が高く、大物づくりにも向いています。
2. 成形(手びねり・ろくろ・型打ち)
信楽焼は用途が広いため、成形方法も多様です。
● 手びねり
素朴な風合いを活かしやすく、花器や置物に多いです。
● ろくろ成形
茶碗、湯呑、壺など。信楽土は粘りがあるので扱いやすいです。
● 型打ち
たぬきの置物など、量産が必要なものに使われます。
3. 乾燥(ゆっくりが鉄則)
信楽土は粒子が粗いため、急乾燥すると割れやすいので注意が必要です。
→ 日陰でゆっくり乾燥させるのが基本。
4. 素焼き(800℃前後)
完全乾燥後、まず低温で焼いて強度を出します。
素焼き後は吸水性が高く、釉薬が乗りやすくなります。
5. 施釉(釉薬をかける)
信楽焼は釉薬を使わない「焼締め」も多いですが、釉薬を使う場合は以下が代表的です。
・灰釉(かいゆう):薪の灰が自然にかかる自然釉
・長石釉:白く柔らかい表情
・飴釉:深い茶色で温かみがある
※信楽焼の魅力は「釉薬をかけない部分の土味」と「釉薬の流れ」の対比にあります。
6. 本焼き(1200〜1300℃)
信楽焼の最も重要な工程。
● 登り窯・穴窯での焼成
伝統的には薪窯で数日かけて焼きます。
薪の灰が器に降り積もり、溶けて自然釉となります。
● 特徴的な焼成効果
・石はぜ :土中の長石が溶けて白い斑点になる
・焦げ :薪の炎が当たった部分が黒く焼ける
・ビードロ:灰が溶けてガラス状になる
これらが信楽焼の「土の景色」をつくります。
7. 冷却 → 完成
窯からゆっくり冷ますことで割れを防ぎます。
冷めたら研磨して底を整え、完成です。
信楽焼の魅力を一言で言うなら
「土そのものの表情を、炎と灰が引き出す焼き物」
“素材の物語性”がそのまま形になる工芸です。
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