2025/04/28 10:20

七宝文様とは、円や楕円を4分の1ずつ重ねて上下左右に規則正しく連続させた文様であり、
七宝とは、仏教用語で「金、銀、水晶、瑠璃(るり)、瑪瑙(めのう)、珊瑚(さんご)、しゃこ」の七つの宝を意味しています。
この文様は、仏教の七宝を象徴する文様とも言われています。 
七宝の連続する円のつながりが”縁のつながり”に通じ、人と人の関係が無限につながっていく状態を象徴するとされ、
円満、調和、ご縁などの願いや意味が込められた吉祥文様(縁起が良いとされる模様や柄の総称)です。
繁栄や幸運を願う意味も込められています。

七宝文様は、仏教とともに日本に伝わり、平安時代にはすでに存在していた様です。
円が無限に連鎖するところから「七宝つなぎ」とも呼ばれ、円満や子孫繁栄を意味し縁起が良いとされています。
元々は「輪違(わちがい)」と呼ばれていましたが、輪が四方に連なることから、
「四方(しほう)」と呼ばれ、それが「七宝(しっぽう)」に転じて七宝文様と呼ばれるようになったとも言われています。

ちなみに、「文様」は、特定の意味や象徴を持つ図案で、しばしば文化的、歴史的、宗教的な背景が含まれます。
他方「模様」は、主に美的な魅力や装飾的な要素に焦点を当て、必ずしも意味を持たないデザインです。


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