2025/03/27 14:52
誰もが認める切子の美しさ...
そんな切子はただ美しいだけなのでしょうか。
改めて、切子の魅力について考えてみたいと思います。
まずは、光の屈折と反射によって生まれる、美しい輝き…
これが切子の最大の魅力であることは、間違いないでしょう。
また、それを支える繊細なカット技術…
職人たちが日々腕を磨き、熟練の技術でミクロン単位の輝きの違いを生み出しています。
削る歯もV字型だったり、U字型だったり、そんなところにまでこだわって、輝きを魅せています。
そして、色彩や文様…
江戸切子や薩摩切子のように、クリアなガラスに色ガラスを被せた物だったり、
小樽切子のように、色ガラスの上に色ガラスを被せ、文様をカットしていくものもあります。
文様もさまざまなものがあり、色々な願いが込められているものがほとんどです。
切子は、涼しげで上品な印象があります。
特に太陽の光や熱の強い夏場は、涼を感じさせてくれる器として人気があります。
日本の伝統工芸品として、歴史と文化を感じさせる魅力もあります。
西洋にルーツを持つモダンな雰囲気と、日本独自の文様などの和風が融合して、まさに日本の工芸品としての魅力を存分に発揮しています。
その他にも、手に取ってもらえればわかりますが、
手触りも手になじむ凹凸があり、ただのグラスにはない何とも言えない魅力を感じます。
もちろんグラス以外にも切子はあります。
グラスを想定して、作られた作品でも、グラス以外に、花瓶、置物、香炉、燭台などいろいろな使い方ができ、
また、それが映えるのも魅力の一つでしょう。
様々な人の思いが込められていて、不思議と暖かい気持ちにさせてくれるなど、道具を超えた何かを感じさせ、
手に取るたびに新たな発見があるところも、切子の魅力です。
手作りの為、工業製品と違い、世界に同じものが2つとないところも特別感がありますね。
同じ文様や色でも微妙な違いがあり、世界に一つだけの作品となります。
まさに、商品ではなく、作品ですね。
また、切子は、その希少性や芸術性から、資産価値としても評価されています。
一般的に、著名な職人の作品や、古い時代の作品はけっこう高値がつきます。
もちろんそれは、一つの側面ではありますが、気に入った作品を手元で愛でて頂くのが、やはりいいのではと思います。
まとめると、美しさはもちろんの事、そこから派生する気持ちへの影響や資産価値など切子には沢山の魅力があります。
また、職人をはじめ、作る人の技術や思いも込められていますし、使う人も、ただの道具ではない愛着のある作品として、存在していますので、日本が誇る伝統工芸品の火を絶やさないようにしたいですし、みなさんにもこの素晴らしい魅力が伝わればいいなと思っています。
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