2025/02/14 14:13

江戸切子と薩摩切子はとくに有名ですが、
それ以外にも天満切子、小樽切子などがあります。
今回は、天満切子について書いてみます。

■天満切子
大阪は天満にその名を轟かせる天満切子。
江戸切子や薩摩切子は、V字形の刃を用いたシャープで規則的な模様が特徴ですが、
天満切子はU字形の刃で削り、手磨きと呼ばれる手間の掛かるつや出しをすることで、
柔らかな表情を生み、シンプル且つ美しい仕上がりとなります。
底面の模様が内側全体に複雑に映り込み、まるで万華鏡のような魅惑の世界が広がります。

●天満切子の由来
大阪の天満は、ガラスと縁が深い地域です。
大阪天満宮正門西側に「ガラス発祥の地」の碑があり、
江戸時代、世界で最も古い色被せガラスである「乾隆(けんりゅう)ガラス」(清朝皇帝の高宗乾隆帝の在位した18世紀頃に作られたガラス)が中国から長崎に伝わり、長崎のガラス職人であった播磨屋久兵衛が大坂に呼ばれて、天満で作りはじめたのが最初といわれています。
その中で切子も登場し、今までにない技法で作られた切子を「天満切子」と命名しました。

●天満切子の特徴
「天満切子」は色被せガラスにU字型に削って(蒲鉾彫り)、グラスをU字ガラスの面を凹レンズ状にする技法が特徴です。
底の厚みを利用したカット模様が飲み物を注いだときに液体が屈折して、万華鏡のような模様が現れます。

#工芸品
#切子

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