2025/02/10 13:16

改めて切子についてみてみましょう。

切子(きりこ)とはカットグラスの意味で、ガラスの表面に金属製の砥石や
金盤などで溝を掘って模様を施したガラス工芸品、またはその加工法を指します。

切子の特徴は、カットした透明な部分と色がついている部分のグラデーションです。
切子の代表的な種類には、江戸切子や薩摩切子などがあります。

切子は、ガラスの表面に金属製の回転砥石を研磨剤とともに押しつけて、
溝を入れたり研磨する道具や溝の深さ、文様でさまざまな表情が生まれます。

関連する言葉で、ぎやまんというものがあります。
この「ぎやまん」はダイヤモンドを意味するポルトガル語「diamant(ジアマンテ)」から来ているといわれています。

ポルトガルやスペイン、オランダなどからきたガラスの多くは、ヴェネチアングラスやボヘミアングラスなどのカットガラスでした。
硬いガラスにカットを施すのに、さらに硬いダイヤモンドが使われていました。
そのため、こういったカットグラスの舶来品はすべて「ぎやまん」と呼ばれるようになったのです。
さらに、はじめて江戸切子を作ったとされる加賀屋久兵衛も、切子を作るのに金剛砂(ダイヤモンド)を使用。
このことから、やがて海外のカットガラスを含め、「江戸切子」「薩摩切子」など、
カットガラスすべての総称として「ぎやまん」と呼ぶようになっていきました。


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