2024/12/22 15:52
江戸切子の菊繋ぎは、その名の通り、菊の花を連想させる繊細で美しい文様です。
細かく交差するカットで菊の花が連なっている様子を表し、不老長寿を表す菊花が咲き誇る大変縁起の良い伝統文様です。
縦・横・斜めの直線を組み合わせ、連続する文様を繋ぐようにして表現されます。
定番には金赤・ルリ・江戸紫があり、大変美しい文様です。
●菊繋ぎの特徴と由来
細かなカットの交差が、不老長寿を意味する菊の花のように見えることから、この名が付けられました。
不老長寿の願いが込められた縁起の良い文様でもあるため、贈り物としても喜ばれます。
菊は古来より不老長寿の象徴とされており、菊繋ぎには長寿や健康への願いが込められています。
また、「菊」の「きく」は「喜久」とも書き、喜びが長く続くという意味も持ち合わせています。
緻密なカットが作り出す繊細な美しさは、江戸切子の魅力を最大限に引き出します。
カット面で光が複雑に反射し、キラキラと華やかな輝きを放ちます。
古くから伝わる伝統的な文様でありながら、現代のインテリアにもよく合う洗練されたデザインです。
菊繋ぎは、江戸切子の代表的な文様の一つとして、様々な作品に用いられています。
ワイングラス、日本酒グラスなどのさまざまなグラスや花瓶、オブジェやペーパーウェイトなど、様々な飾り物に用いられます。
●菊繋ぎを選ぶ際のポイント
カットの深さによって、光の反射の仕方が変わります。
また、被せガラスの場合、カット部分の色と透明な部分の色の組み合わせによって、印象が変わります。
