2025/05/15 16:20
以前、籠目文様全般と菊籠目はご紹介しましたが、今回は六角籠目について書いてみたいと思います。
古くから竹かごの網目模様を籠目と呼び、魔除けのシンボルとして親しまれてきました。
六角籠目は、伊勢神宮の灯籠にも刻まれていて、六芒星(イスラエルの国旗に描かれているものです)の形にも見えることから、
悪いものを払う魔除けの文様で、今でも縁起の良い紋様と考えられています。
ユダヤ教では、古代ギリシャ時代よりシンボルとして使われています。
籠目文様は、その規則的なパターンが織りなす絶え間ない連続性から、繁栄や安定、絆やつながりを象徴していますが、
六角籠目は特に長寿や無病息災、邪気払いの効果の意味を込めて使用されている縁起の良い文様です。
高貴、高潔、高尚の意味もあり、品格を表す文様でもあります。
六芒星(ヘキサグラム)は西洋では、「ダビデの星」あるいは「ユダヤの星」と呼ばれ、
洋の東西を問わず、使われる文様ですから、何かしらの不思議な力を宿しているのでしょうね。
籠目文様は紬や小紋などの着物、切子、陶器、漆器などの工芸品、建物の装飾や家紋などにも用いられています。
籠目文様の規則的なパターンが作り出す美しさは、飽きることなく長く愛されるデザインです。
魔除けや長寿や無病息災、高潔などの意味から、縁起物としても人気があるものです。
現代においても、その魅力は失われることなく、様々な場面で活用されています。
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